2020.05.05
チーム★ぅちら他力本願
  • Food
  • なし

profile

大阪ビジネスカレッジ専門学校マスコミ学科所属の学生ライターチーム第二期生

片平 翼(写真右)
ちょっぴり年上のリーダー、ぅちらの唯一の男性、ロックな人になりたい。

山田 佳菜子(写真中央)
ちょっぴりちょっぴり年上の女の子、人見知りをなくそうと日々頑張ってます。

井本 七瀬(写真左)
ちょっぴり年下の女の子、「頑張ることを頑張る」が2020年の目標です。

元祖系!?食品サンプルが大阪平野に!

本物か偽物か、あなたの目は見分けることができますか?スパゲッティいただきまーすっ!って、んっ!?食べられない!?

突然ですが問題です!このスパゲッティは食べることができると思いますか?

実はこれ、食品サンプルなんです。

大阪平野にある「森野サンプル」。ここは食品サンプルの製造と販売を行っている会社です。写真のスパゲッティもリアルで本当に美味しそうですよね。

今回は「ぅちら他力本願」チームが、社長に食品サンプルとの出会いや、サンプル作りのこだわりなどのお話を聞いてきました。そして食品サンプル製作体験もさせていただきました!
(2020年2月4日取材)
森野サンプルの歴史背景
社長が食品サンプルと出会ったきっかけは、元々お父様が作られていたからだそうです。「父親は、食品サンプルという業態ができた頃からサンプル作りに携わっていました。元々蝋人形やマネキン、人体模型など、蝋を作る技術を持っていた会社が、食べ物の模型もできますよ!ということで作ったのが食品サンプル。それを商売として世の中に広めた岩崎瀧三という人がいましてね、父親はその人の元でサンプルを作っていたんです。」その頃はまだ食品サンプル作りの技術も確立されていなかったので、みんな手探りでやっていたそうです。このあとお話を伺うサンプル作りの技術も今でこそ発展していますが、昔はいろいろと試行錯誤しながら作っていったのですね。
食品サンプルに使われている材料は?
先ほどのお話にもあったように、食品サンプルは「蝋」で作っていると思っている人が大半ではないでしょうか?私もその一人でした。確かに昔は蝋で作っていましたが、今は塩化ビニールを中心に、いろんな「樹脂」を使って作っているそうです。

「塩化ビニールに移行していった理由は、比較的材料代が安いのと、成形しやすい、着色しやすい、加工しやすい。この4条件が揃っている樹脂は今のところ塩化ビニールなんですよね。だから主に塩化ビニールを使っています。」

蝋で作ったサンプルは、悪条件のサンプルケースの中だと80度以上になるので溶けてしまい、長く持ちません。そして細く加工している部分は触ったりするとすぐに折れてしまうので、なかなか食品サンプルにするのは難しかったそうです。確かに、サンプルケースの中にドロドロに溶けた食品が飾ってあっても食欲なんて湧いてこないですよね(笑)。
食品サンプルにできないものはほぼない!
「食品サンプルにできないものはありますか?」という私たちの質問に、社長は「ほぼないよ」と笑顔で答えてくださいました。商品を作る際にもいろいろと考えながら臨まれているのが質問に対するお答えから伝わってきます。

「高い技術を持っているところは、出来の悪い商品もできる。でも出来の悪い商品しか作れないところは、いい商品は絶対に作れない。だから、常にいい商品を作ることを心がけていかないといけないんです。尚且つ商売やから、早く作らないといけない。アートではないんです。ビジネスですから。」

リアルさを求めるのはもちろんですが、それを早く仕上げることが一番大事だということがわかりました。いい商品を作るためには、高い技術力と、そして早さが必要なのです。



さてここまで読んでくださった方は、少しは食品サンプルのことについて詳しくなられたのではないかと思います。

そこで再び突然ですが、問題です!下の4つの写真の中で、一つだけ本物の食べ物があります。それはいったいどれでしょうか?
正解は・・・③です!

皆さんは分かりましたか?実は③以外の食品は私たちが作ったサンプルなんです。

ちなみに③は私(山田)が家で焼いた鯖です・・・。(コゲ焦げ)



ということで次は実際の食品サンプル作りに!

森野サンプルでは食品サンプルの製作体験ができるということで、それぞれがカレー、パフェ、パンケーキと作ってみました!
食品サンプル製作体験スタート!!
カレーを作っている井本さん、現在ご飯の形を動物にしている様子です。目や口の位置で可愛さが決まるので、真剣に作業しています。写真に写っている動物はなんでしょうか?出来上がりが楽しみです。
パフェ担当の山田です。現在最後の仕上げ、食品につやを出すためにニス塗りを行っています。つやがあるとないとでは仕上がりが違ってきますよね。ということで山田も真剣なのでお静かに。
最後はパンケーキ担当の片平くん。パンケーキの上に生クリーム(樹脂)でデコレーション中。生クリームの絞り方もいろいろあり、試行錯誤していました。男性が作るパンケーキ。いったいどんなものなのか。楽しみです。
完成✨
どれも本当に美味しそうにできました!作ってみて、実際料理するときの感覚に近いものもあり、リアリティ溢れる体験でした。きっと私の焼いた鯖を超えていますね(笑)。

製作体験では、他にラーメンやたこ焼きなどもあるので是非体験してみてください。
森野サンプルのこだわり
「お客さんが望んでいるような商品作りをしていきたい。それが自分の会社が生き残っていく道だと思います。だから、こだわりの商品をお望みのお客さんを探しています。」

その社長の言葉が、森野サンプルのこだわりの部分なのだと感じました。

食品サンプルは、お客さんのイメージがすごく反映される業界です。その中で、いかに注文してくれたお客さんが「美味しそう」と思ってくれるかが大事です。これからも森野サンプルには「美味しそう」と思わせてくれる商品を、お客さんも含め、私たちにも見せていってほしいと感じた取材でした。